毎年、世界規模の大会で日本が大健闘しているスポーツでもある卓球。
皆さんはそのボールの色をご存知ですか?
言われてみれば何色だっただろう?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
一時期はある理由で
そのほとんどがオレンジ色だったこともあります。
あれ?白色じゃなかったかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。実はかつての試合ではほとんどが白いボールだったのです。
どうしてオレンジ色のボールが卓球で使われる様になったのでしょうか?
今回はそんな卓球のボールの色事情について迫ってみました。
80年代半ばまではほとんどが白いボールだった
現在は卓球のボールの色は白またはオレンジでなければならないと言うルールが定められています。
しかしかつては白か黄色と定められていて、実際にはほとんどが白いボールで試合が行われていました。
1988年、ソウル五輪で卓球がオリンピックの正式種目に採用された時に、卓球会場を訪れた国際オリンピック委員会(IOC)のサマランチ会長が、試合の観戦後に、初めて卓球を見る人々にも目で追いやすいカラーボールの導入を提案したのが始まりです。
その理由は、目で追いやすい色にある
なぜ、オレンジ色のボールになったのかと言うと、サマランチ会長自身が白色のボールによる高速ラリーが見辛かった事から始まります。
IOCの会長の提案で開発され、翌年の89年から導入されたのが現在普及しているオレンジ色のボールです。通称オレンジホール。
白いボールに比べて約200キロのラリーでも目で追いやすい上に、目の錯覚でボールも大きく見えるのです。
これは観戦する人だけでなく、プレイヤーにとってもとってもメリットが大きなことだったのです。
その後、新しく増えた独特のルールも
もともと卓球をするときのウエアーには規制がありました。1940年代から50年代にかけて、サーブからリターン、スマッシュに至るまで年々プレイ全体のスピード化が進みました。
その当時は白いボールで試合を実施していたため、相手が白い服を着ている場合、スピードアップしたボールの軌道を見分けることが難しくなったのです。
そこで上半身に着用するウェアーは濃い単一色のものとルールで規定されていました。
しかし、1989年にオレンジボールが導入された後は、禁止されていた白いウェアーでもボールの軌道がはっきり見えるため、何色のウェアーを着用してもオーケーというルールが導入されたのです。
しかしながら、それはボールの色と違う色を着るということが条件です。
オレンジ色のボールを使う試合ではオレンジ色のウェアーの着用が禁止、白いボールを使う試合では白いウェアを着てならないというわけです。
オシャレになっていく卓球ウェア
かつては黒いシャツタイプや単色のウェアーばかりでどちらかと言うと地味、よく言いますとシンプルであった卓球のウェアですが、近年これまでには見られなかったような斬新な色使いのウェアーでプレーする選手も出てきています。
卓球のウェアーが華やかなイメージに様変わりする日も、近いかもしれませんね!