軽快なテンポでピンポン球を打ち合い、ここぞという場面で強力なスマッシュを放つ卓球。温泉施設などでも卓球台をよく目にしますが、みなさんも友人や家族で卓球を楽しんだ経験があるのではないでしょうか!?
世界選手権や五輪においての卓球は、ただボールを打ち合うシンプルな競技ではなく、忍耐力や攻撃力など様々なスキルが必要になる奥深い競技なのです。
この記事では、そんな卓球のルーツ、豆知識、試合の戦術や見どころをご紹介します!
卓球の起源とは
卓球の起源は19世紀末のイギリスに遡ります。
当時、上流階級国民の間で流行していたのがテニスでした。とある雨が降っている日、室内でもテニスを楽しめないかと考え、食堂のテーブルをテニスコートに見立ててテニスの真似事をしたことがきっかけだといわれています。このことから、卓球は英語で「テーブルテニス」と呼ばれるようになったのです。
当時使われていた道具は葉巻入れの蓋とシャンパンのコルクだといわれており、まさに上流階級らしい道具であるといえますね。
日本に伝来したのは1902年。東京高等師範学校の教授である「坪井玄道」が、イギリスから卓球の用具を持ち込んだことがきっかけだといわれています。
小さなテーブル上で白熱する戦い
卓球台は幅が152.5センチ、長さは274センチという狭い台の上で試合を行います。
世界で活躍するトップアスリートは、時速100キロもの速さでボールを打つといわれています。
試合は単独で戦うシングルスと、2人で戦うダブルスがあります。
一見ボールを打ち返すだけのシンプルな試合のように見えますが、ラリーを継続する忍耐力とテーブル上のラインぎりぎりを狙って打ち返すコントロール力が鍵を握る白熱した競技だといえます。
戦い方による違い
卓球における戦い方は大きく分けて3種類あり、選手の体格や得意なスキルによって戦い方が異なります。
①「ドライブ主戦型」
卓球台から距離を取り、前後左右に自在に動けるポジションを確保し、腕を大きく使ってボールにドライブ(回転)をかける積極的で攻撃的な戦い方です。
この戦い方は、体が大きく力強いボールを打つことができる選手が得意です。
現在は多くの選手がこの攻撃型で試合を行っており、積極的な試合が繰り広げられるため力強く迫力ある試合となります。
②「前陣速攻型」
常に卓球台に近づいて相手の打球を見極め、素早く打ち返して相手の不意を突く戦い方です。
相手の打球を見極める動体視力と反射神経、とっさの判断力が不可欠となります。パワーが低い女子選手や小柄な選手が得意とする戦い方です。
③「カット主戦型」
卓球台から距離を取り、相手の強い攻撃に対して下回転(バックスピン)をかけたボールで対応しながら、チャンスの際には前に出て一気に攻撃を仕掛ける戦い方です。
ラリーを続けるねばり強さと一気に攻めるパワーを合わせ持った選手が得意とする技です。
サーブにもテクニックがある
一打目のサーブにも、選手のテクニックが光ります。
サーブ時の回転のかけ方によってボールの軌道が大きく変わり、試合を有利な展開に持ち込むことができるのです。
下回転のサーブは、手前に戻ろうとする力が働くためにスピードは早くありませんが打ちにくいボールとなり、横回転のサーブは横に曲がりやすいことからボールの軌道が予測しにくく、返しにくいボールとなります。
近年は、スピードあるボールに横回転を加えカーブさせる打法である「チキータ」を使う選手が増えています。
五輪前におさらい!卓球の豆知識や見どころまとめ
卓球は一見シンプルですが、勝利するためには冷静な判断力や忍耐力、ボールに対して素早く対応できる反射神経が求められる非常に高度なスポーツです。近年は日本人選手が活躍しており、メディアで取り上げられるなど国内でも人気が伸びてきました。
この記事をきっかけに、これまでは特に卓球に関心がなかったという方も興味を深めていただけたら嬉しいです!最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!