テレビの水泳の実況中継などでよく言われている『自由形』と言う種目。
「自由とは言うけれど、いったいどこまでご自由なんだろう?」
「まさか、やる人はいないかもしれないけど犬かきとかバタ足でもいいの!?」
と思った方もいるのではないでしょうか。
今回はそんな謎の多い水泳の種目、『自由形』の泳法について迫ってみました!
とにかく速さを追求した、総合的な種目
自由形に求められる事はたった1つ。とにかく速いタイムを出すことです。それゆえに現状では、 99.9パーセントの選手が、最も速く泳ぐことができるとされる、『クロール』で泳いでいる場合がほとんどなのです。
自由形って、クロールのことでしょ?と思われていることが多いのですが…速さを求めた結果、クロールを選手が選択し、泳いでいるだけに過ぎないのです!
基本的にどんな泳ぎ方でも大丈夫
信じられない話かもしれませんが、もしその選手が泳ぎたければ、どんな泳ぎ方でも大丈夫。ルールはいたってシンプルで、
スタート15m以降は水の中に完全に潜ってはならない
プールの底を蹴ったり、歩いてはならない
別の選手のレーンに割り込んだり、コーンスロープに触れてはならない
この三つを守っていれば、自由形では何を泳いでもいいのです。
自由形の自由とはいえ、自由ではない深い理由
しかし、実際問題自由型ではほとんどの人がクロールを泳いでいるのはただ、クロールが一番速いから…と理由だけではないのです。実は、ちょくちょくと水泳の実況を見ている方はお気づきかもしれませんが…
水泳には、クロール種目がありません。
実は、1番速く泳ぐことを追求する自由形は、現状では最も効率的とされるクロールを泳ぐことがもはやセオリーであるので、別にクロール種目を設ける必要はない、という判断がされているのです。
最もポピュラーな泳ぎ方であるとも言えるクロールの種目がないだなんて、なんだか不思議ですね。
水泳界の未来を担う、自由形
さて、この水泳の自由形が実質クロール種目となっていることがおわかりになっていただけたでしょうか?
しかしこの種目、実質泳がれているのがクロールと言うだけで、もしもこの先もっと速く泳ぐことができる泳法が確立されたら、水泳界の世界はまたがらりと変わるでしょう。クロールと言う種目を作らず、自由型と言う名前で銘打っているのは、これからの水泳と言う競技がさらなる進化をとげるためかもしれませんね。今後、クロールより早く泳げる新しい泳法を発明してくれる選手の登場に期待しましょう!