アーティスティックスイミングってどんな競技?シンクロとの違いは?概要やルール解説

アーティスティックスイミングとシンクロの違いは? 水泳
水泳

個性あふれる水着やヘアメイクに身を包んだ女子選手たちが、水中で息のあったパフォーマンスを繰り広げるアーティスティックスイミング。

東京五輪の正式種目として採用されていますが、競技内容をよく知らない、そもそも聞いたことが無いという方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、アーティスティックスイミングの起源や競技内容、選手たちのヘアメイクの秘密について紹介します!

アーティスティックスイミングとは?

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アーティスティックスイミングとは、音楽に合わせて水中で演技を行い、演技構成や完成度、表現力などを競う水中スポーツです。手足を駆使して水に浮かび続けたり、水面から身体を大きく出してダイナミックな技を繰り出したりします。顔を水中に沈めている時間が多く、息を止めながら丁寧で精密な演技を行わなければなりません。

アーティスティックスイミングの起源

アーティスティックスイミングは、19世紀後半にイギリスで行われていた水中バレエがスポーツ化したものだといわれています。現在は女子種目のみですが、水中バレエは男子のみで行われていました。五輪競技としては、1984年のロサンゼルス大会から正式種目として採用されました。

アーティスティックの競技内容

アーティスティックスイミングとは?

アーティスティックスイミングには、2人の選手が演技を行う「デュエット」と、8人の選手が演技を行う「チーム」の2種目あります。

それぞれの種目で、テクニカルルーティンとフリールーティンを行い点数を競います。

決まった動きを入れるテクニカルルーティン

テクニカルルーティンでは、2分20秒〜50秒の演技時間で5つの規定要素を演技の中に取り入れます。完成度や難易度はもちろん、規定要素の完成度と音楽の解釈が正しくできているかどうかを重要視して採点されます。

自由演技のフリールーティン

フリールーティンでは、3〜4分の演技時間の中で自由に演技を行います。テクニカルルーティンに比べて演技時間が長く構成も自由ですが、規定要素がない分高い表現力が求められます。技の難易度によって点数が左右されますが、長時間の演技の中で高難度の技をいくつも成功させるためのスタミナが重要です。

シンクロナイズドスイミングとの違いは?

おそらく皆さんが一番気になるのはアーティスティックスイミングとシンクロナイズドスイミング(シンクロ)との違いでしょう。

実は、アーティスティックスイミングは、シンクロナイズドスイミングの呼び方を変えたもの。競技としてはまったく同じです。

シンクロナイズド(Synchronized)は”同調した”という意味で、個人種目や混合種目の呼び方としては適さないという声がIOCからあり、競技の発展や世間における価値観のアップデートを目指すということから、2017年7月の総会にてFINA(国際水泳連盟)が名称変更を承認。日本でも2018年4月からこの名前が使われるようになりました。しかし、一部の国ではまだシンクロという名称を用いているようです。

メイクや髪型が崩れないのはなぜ?

水中で激しい動きを続ける選手たちですが、競技終了後も髪型やメイクが崩れる様子はまったくありません。水中でも崩れない髪型とメイクには、どのような秘密があるのでしょうか。

市販のウォータープルーフ機能がある化粧品を使用

昔はウォータープルーフ機能がある特殊化粧品を使用していたようですが、現在はドラッグストアなどで市販されている化粧品を使用しています。現在市販されている化粧品には、ウォータープルーフ機能が備わったものが多数存在しますので、市販の化粧品でも問題ないようです。

一般的なメイクより厚くしている

アーティスティックスイミングでは、顔の表現も技術に入ります。そのため、顔の表現を審査員や観客にアピールするために一般的なメイクより厚くしています。はっきりとした眉と濃く引かれたアイライン、色鮮やかなアイシャドウと口紅は、選手たちの表情をより豊かにするためにあるのです。

髪のセットにはゼラチンを使用する

水中でも崩れない髪型には、選手たちの並々ならぬ努力がありました。髪を固めるために使用するのは、なんとゼラチンです。

冷たい水に溶けることなく、人体にも無害なゼラチンは多くの選手が愛用しています。ゼラチンを使用した髪のセットには2段階の工程があります。まずは水に溶かしたゼラチンを加熱し、髪にまんべんなく塗りひろげます。時間の経過とともに髪に塗ったゼラチンが固まるので、もう一度上塗りしドライヤーで乾かします。髪型が整うまでにかかる時間は、およそ2時間といわれています。

アーティスティックスイミング観戦を楽しもう!

アーティスティックスイミング解説まとめ

アーティスティックスイミングの表現の幅は年々広がっており、近年では指先やつま先までぴったり揃う演技だけでなく、水しぶきさえも演技の一部として取り入れるほど。

東京五輪では、選手たちがどんな演技でライバル国と競い合うのか注目してみてはいかがでしょうか!?

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