近年、競泳界において日本人選手の活躍が注目を集めています。
日本人選手が世界選手権や五輪で活躍するニュースを目にした方も多いのではないでしょうか。
五輪でも非常に人気が高い競泳ですが、どんな種目があるのかご存知ですか?
この記事では、オリンピック前のおさらいとして競泳に関する知識や見どころをご紹介します!
競泳のトップ選手になるために
世界のトップクラスで活躍するためには、体力づくりが基本となります。しかし、体力があるだけではトップレベルの争いに勝利することはできません。
トップ選手たちは、キックのタイミングや腕の向きなどを入念に微調整していくことで、泳ぐスピードにさらなる磨きをかけていきます。泳ぐ距離が長距離になるほど、ペース配分の調整が勝利の鍵を握っているため、細かく微調整を繰り返しながら戦術を練り上げていきます。
競泳の種目一覧
①自由形(50m・100m・200m・400m・800m・1500m)
自由形は、その名の通りどの泳法でも問題ありませんが、一般的に最も早く泳ぐことができるクロールで争います。
第一回五輪での競泳では、自由形種目においては選手全員が平泳ぎで泳いだとされています。その後、時代の移り変わりや泳法の研究により背泳ぎやクロールが登場すると、平泳ぎよりも速く泳げることから次第にクロールが自由形の泳法として選ばれるようになりました。
②背泳ぎ(100m・200m)
基本的に水泳は飛び込みによるスタートですが、背泳ぎはコースに入水し、飛び込み台の下にある専用のグリップを掴んでからスタートします。
スタートや折り返し地点では、選手が数メートル潜水して進むことがあります。これをバサロ泳法(潜水泳法)と呼び、この泳法が可能なのはスタートや折り返し地点から15mまでと規定されています。
③平泳ぎ(100m・200m)
平泳ぎは人類が初めて泳いだ際の泳法と言われており、古代ギリシア、古代ローマ時代にも平泳ぎをする人物がいたとされる壁画が見つかっています。
元々自由形の種目として使用されていた泳法ですが、クロールの出現によって独立種目となりました。競技人口は自由形に次いで多いといわれています。
④バタフライ(100m・200m)
クロールの次に速く泳ぐことができるバタフライ泳法は、両足を揃え、足の甲を使って水を蹴るドルフィンキックを用い、腕を大きく回して水をかきながら進んでいきます。
この泳法は正しいフォームを身につけないと速く泳ぐことができず、腕と足のタイミングを合わせる必要があるため、フォームを身につけるのに多くの時間を費やす泳法でもあります。
⑤個人メドレー(200m・400m)
個人メドレーでは一人で4つの泳法を泳ぐ必要があるため、4泳法とも高いスキルが求められます。
バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ・自由形の順に泳ぎます。
どの選手にも泳法の得意、不得意があることから、泳法が切り替わるたびに順位が変動していくため見応えがある種目であるといえます。
また、最後の自由形でどれだけスピードを上げられるかも勝負の大事な要素となります。
⑥リレー・メドレーリレー(4×100m・4×200m)
リレーでは泳法のスキルやスピードはもちろんのこと、次の選手へバトンタッチする時間をいかに短縮できるかという点も大きな鍵といえます。個人のタイムが速くても、引き継ぎの時間が長くなってしまうほど遅れてしまいますし、焦ってフライングしてしまうと失格となってしまうこともあります。
メドレーリレーは、背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライ・自由形の順に泳ぎます。このリレーでは各泳法のトップ選手でチームを編成することから、接戦となり白熱した戦いになるでしょう。
競泳技術は今も進化し続けている
競泳は、年々技術力が進化し続けています。
2008年の北京五輪では、北島康介選手が100m平泳ぎで当時の世界新記録である58秒台を樹立。息継ぎの際の頭の位置を低くしたり、ストローク(手で水をかく)数を少なくしたりするなど、泳法の効率化を図り世界の主流泳法になりつつありました。
2016年のリオデジャネイロ五輪で、イギリスのアダム選手がこの常識を大きく覆した泳法で世界新記録を樹立。ストローク数を多くしキック力を向上させたことで、57秒13という前人未到の結果を残したのです。
このように、選手が自分の泳法の個性を生かしながら技術に磨きをかけることで、過去と全く違った泳法でも世界新記録を続々と樹立していることが分かります。
まとめ
世界記録樹立と勝利に向かって、トップ選手たちの自己研鑽は留まることを知りません。
近年では日本人選手の活躍が注目を浴びており、どの種目にも世界のトップレベルに匹敵する日本人選手が現れるようになりました。
次回の五輪では、日本人選手のさらなる活躍に期待したいですね。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!