なぜ日本の中学校では軟式テニスの方が主流なのか?

中学校と軟式テニス

皆さんが通っていた中学校には、テニス部はあっただろうか。もしも存在していたのならば、その多くは現在テレビ等で取り上げられている蛍光色のボールを用いた硬式テニスではなく、白色の柔らかいボールを用いたソフトテニス、いわゆる軟式テニスだったのではないだろうか。

現在のテニス界での花形は硬式テニスであるが、なぜ多くの中学校ではマイナーな軟式テニスをいまだに部活動に組み込んでいるのだろうか?

今回はその訳を紐解いて行こう。

なぜ中学校では軟式テニスの方が主流なのか

主な理由は3つある。

成長期の身体への負担がかかるため

義務教育である中学校では、基本的に部活動は教育的な目的で実施されている。硬式テニスはボールが硬く重いため、それを打ち返すラケットもまた重く、トレーニングも軟式と比べハードになりがちである。そのため成長期の身体に負担が大きくかかる可能性が高い。そうした懸念から、多くの中学校では軟式テニスを採用しているようだ。

費用面での問題

野球、サッカー、バスケットボールなどと比べ、テニスに用いるラケットやボールは消耗品と言ってもいいほど買い替えの頻度が多く、比較的高価である。そのため公立中学校では、定められた予算の範囲内で部活動を行う際に、硬式テニスの費用は大きな負担となってしまう場合がある。

かつての日本のテニスのルーツが軟式であったことのなごり

日本ではもともとテニスというスポーツ自体が教師の体育教育の一環として、アメリカ人によって伝えられたのが始まりとされており、その時に入ってきたのがいわゆるゴムボールを用いた軟式テニスであったため、各学校に軟式テニスが広まったとされている。

その事から今でも教育的観点でのテニスは軟式テニスが主流である、という流れが存在するのではないだろうか。

昨今の中学校でのテニスは硬式採用の兆候もあり

基本的には、現在でも部活動でのテニスは軟式が主流であるが、昨今は硬式テニスを部活動として実施している中学校も増えつつある。東京都をはじめとする各地域が、硬式テニスを中体連(日本中学校体育連盟)に正式加盟したことが主な理由であると推測される。

そうして硬式テニスの門戸が開けて競技人口が増えていけば、どこかの中学校で次の錦織選手、また世界一となる逸材が芽吹く時が来るのかもしれない。