テニスで今では当たり前のカメラ判定、いつから行われるようになったの?

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今やテニスの世界大会では標準装備のカメラ判定システム、『ホークアイ』。その画期的にして、試合の判定への価値観をがらりと変えたシステムは、いつ頃から導入されたのだろう?

初のカメラ判定が行われた世界大会は2006年の全米オープンから

アメリカ国内での導入は比較的早く、十年前にも及ぶ。導入されるまでには各選手からの反対も相次ぎ、特に王者ロジャー・フェデラー氏は『主審への尊厳を欠く行為である』と強い反対表明を示した。彼の主審との判定抗議は、時に観客をも味方につけたパフォーマンスでもあった。テニスという人と人との試合に機械的な血の通わない物を使うのは良くない、という想いがあったのだろう。

翌年からはウィンブルドンにも導入

2007年からはウィンブルドン選手権等、大規模な大会にも相次いで導入される。主審の判定に不服な場合は『チャレンジ』という映像での判定に持ち込めることができるのだ。かつて激しく主審に逆らう事で有名であった悪童ジョン・マッケンロー氏もこのミリ単位での測定が行われるビデオ判定には逆らうことが出来ない、という訳である。

しかし未だ導入していない世界大会も

このいかにも現代的で、近未来的な判定システムを未だに導入していない大会も存在する。それが『全仏オープン』である。四大大会の中で唯一クレーコート(土質のコート)を使用しているのが特徴で、それゆえにボールの跡が明確に分かることが大きな理由だろう。判定抗議の際は、現在も主審がコートに赴き、目視にて判定をする。

賛否両論の『鷹の目』ホークアイ

テニスのホークアイとチャレンジシステム2

これまでの多くのテニスの大会では、主審は一球一球を見据え、その判定のすべてをその目で行っていた。時には200キロを超える打球さえも『人間の目』で行ってきたのだ。

そんな中で登場した『鷹の目』ホークアイ。選手がチャレンジをした場合、現行では2、3割の確率で主審の判定は覆るという。これはテニス界において一つの革命であった。

しかしこの様な意見もある。

テニスの試合を観ていて、楽しかったのはホークアイ導入前だ、というものである。ビデオ判定は時間がかかり、試合のリズムを損なう上に、試合時間自体を長引かせる事にもなる。選手のコンディション、観客の熱気も一時クールダウンしてしまうのだ。スポンサーあっての選手であり、観客が来てこそのスポンサーであり、選手である。

テニス界に松岡修造氏がいた頃を思い出してみてほしい。あの頃にビデオ判定があったら確かに試合の印象は大きく違ったものになるかもしれない。

ミリ単位の正確さか、はたまた試合のドラマ性か。
今後のテニス界は、どちらに舵をとるのだろうか。