皆さんは、サッカーはお好きですか?
オリンピックやW杯、チャンピオンズリーグなどで試合を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
サッカーは今や国民的人気スポーツとなり、国内外で大勢の日本人選手が活躍しています。
ところで、サッカーはどのように始まったのかご存知ですか?
知らない方のために、サッカーの歴史についてわかりやすくまとめました。
サッカーの起源
サッカーの起源については諸説ありますが、有力なのは「中国説」「中世イングランド説」「イタリア説」の3つだと言われています。
それぞれの違いについて、詳しく解説していきましょう。
①中国説
中国では、紀元前300年以上前に蹴鞠(しゅうきく)という遊戯が行われていました。
中国の「斉」という国で軍事訓練としてこの蹴鞠が用いられており、1チーム12人で鞠を奪い合って、現代のゴールにあたる「球門」に鞠を入れた回数を競い合っていたという説があります。
FIFA(国際サッカー連盟)はサッカーの発祥は中国であるという説を有力としており、公式ホームページ上でも紹介されています。
②中世イングランド説
8世紀ごろのイングランドでは、敵将の首を討ち取ることで戦争の勝利を称えたとされており、討ち取った首を蹴って遊ぶという風習がありました。
古来からイングランドでは庶民がボール遊びをしていたという記録が残されていたことから、蹴るものが次第にボールに変わっていったのがサッカーの始まりであると言われています。
③イタリア説
イタリアでは、宮廷の門でお金を賭けた遊びとして8世紀ごろからボールを蹴り合っていたとされています。
この遊びのことをカルチョといい、イタリアでは今でもサッカーのことをカルチョと呼んでいます。
決められたスペース内で人数を決めて行うなど、当時にしては細かいルール設定がありました。
現代のようなサッカーはどのように始まった?
試合をするにあたっては、各チームで独自のルールが適用されていました。
1863年に設立したフットボール・アソシエーション(FA)によって、試合における様々な要素を標準化するためにルールが統一されることになったのです。
この出来事が、サッカーを競技スポーツとして成り立たせ現代のような形に進化したきっかけになりました。
FAがルールを策定して初めての試合は、1867年のユーダン・カップだと言われています。この試合は世界最古のカップ試合であり、サッカー界の大きな一歩を踏み出したと言える大会です。
日本にはどのように伝わってきたの?
1873年、英国の海軍軍人であるダグラス少佐が、日本の海軍軍人に訓練の休息としてサッカーを教えたのが始まりとされています。その後、神戸や横浜などの外国人居留地にてサッカークラブが創設され、サッカーが行われていました。
1870年代に富国強兵の一環として健康的な身体を維持するために「体育」の概念が芽生えはじめ、体育教育の教員養成過程の中でサッカーが使われるようになりました。この教員養成を受けた人々が日本各地で教員となり、全国的にサッカーが広まるようになったのです。
サッカーのルールは歴史とともに変わっている
はるか昔から存在したサッカーですが、今も昔もルールは同じなのでしょうか。
①大きくルールが変わった「オフサイド」
FAによるルール策定当初は、「ボールより前にいる選手へのパスは禁止」でした。
1866年に、「相手選手がパスを受ける味方選手よりゴールライン側に3人いればパスをしてもいい(3人制オフサイド)」となり、さらに1925年には「パスした瞬間に相手側のディフェンダーよりもゴールライン側にいた場合はオフサイド判定になる」というルールに変更されました。
ちなみに、のちに派生したラグビーは今も「ボールより前にいる選手へのパスは禁止」のルールを引き続いでいます。
イエローカードとレッドカードは歴史が浅い
現在では当たり前となっているイエローカードとレッドカードですが、国際試合で初めて導入されたのは1970年で、サッカー誕生から100年以上存在していなかったことになります。
導入以前も警告や退場、PKの罰則は存在しましたが、審判が口頭で伝えていました。サッカーの国際化にともない、言語ではない方法で伝達する手段が必要になったことから導入されるようになったのです。
まとめ
サッカーの歴史は紀元前にまで遡るほど深く、様々な説とともに伝承され現在に至ります。時代が移り変わり、世界中に広まるようになったことでルールが多様に変化し、現在の試合スタイルが確立されたといえます。
試合の判定などにビデオアシスタントレフェリー(VAR)の最新技術が使用されるなど、サッカーの歴史はまだまだ変化していきそうですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!