五輪前におさらい!陸上競技のフィールド競技と混成競技の見どころ解説

陸上競技(フィールド&混成競技)のルール解説 陸上競技
陸上競技

陸上競技には、競技場内の走路(トラック)を使用して行われる『トラック競技』、一般道を使用して行われる『ロード競技』、トラックの内側もしくは外側で行われる『フィールド競技』、トラック競技とフィールド競技の両方を行う『混成競技』の4種類あります。

この記事では、陸上競技の中から『フィールド競技』と『混成競技』について、詳細と見どころについて紹介していきます!(トラッ&ロード競技の詳細は以下参照)

五輪前におさらい!陸上競技の種目別の特徴や基礎を解説【トラック&ロード編】
陸上競技には、競技場内の走路(トラック)を使用して行われる『トラック競技』、一般道を使用して行われる『ロード競技』、トラックの内側もしくは外側で行われる『フィールド競技』、トラック競技とフィールド競技の両方を行う『混成競技』の4種類あります...
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フィールド競技について

走り高跳び

走高跳(High jump)

走高跳は、フィールドに設置されたバーを飛び越えて高さを競う競技です。飛び方のスタイルは「はさみ跳び」「ベリーロール」がありますが、今では多くの選手が「背面飛び」を利用しています。

3回連続で失敗すると敗退となります。好記録を生み出すには助走スピード、跳躍のタイミング、空中での姿勢の3つが揃うことが重要となります。自分の身長をはるかに超える高さのバーをひらりと跳び越える姿に、きっと賞賛の拍手を送りたくなるでしょう。

走高跳の世界記録(2021年2月時点)

男子世界記録 2m45cm / ハビエル・ソトマヨル(キューバ)1993年7月27日に記録
女子世界記録 2m09cm / ステフカ・コスタディノヴァ(ブルガリア)1987年8月30日に記録
男子日本記録 2m35cm / 戸邉直人 2019年2月2日に記録
女子日本記録 1m96cm / 今井美希 2001年9月15日に記録

ちなみに、男子の世界記録保持者ハビエル・ソトマヨル氏の記録2m45cmは、サッカーの国際大会で使用されるゴール(2m44cm)や、日本の平均的な住宅の天井の高さ(2m40~50cm)とほぼ同じ。

棒高跳(Pole vault)

棒高跳は、走高跳と異なりバーを跳び越える際にポールを使用する競技です。この競技も走高跳と同様、3回連続で失敗すると敗退となります。

選手によっては、体力を削らないためにある程度の高さまでパスをすることがあります。体力温存という意味では効率的であるといえますが、初めの高さで3回失敗してしまうと記録が残らない結果となってしまうため、リスクが非常に大きい戦術だといえます。

各国の選手がどのように競技に挑むのかも注目ポイントです。

棒高跳の世界記録(2021年2月時点)

男子世界記録 6m15cm / アルマンド・デュプランティス(スウェーデン) 2020年9月17日に記録
女子世界記録 5m06cm / エレーナ・イシンバエワ(ロシア) 2009年8月28日に記録
男子日本記録 5m83cm / 澤野大地 2005年5月3日に記録
女子日本記録 4m40cm / 我孫子智美 2012年6月9日に記録

ちなみに、ポールの材質・長さ・太さには特に決まりはなく、長さは約5mのものを使用するのが一般的です。オリンピック競技になる以前は木の棒を使っていたようですが、より”しなりの良い”竹が使用されるようになり、近年になってグラスファイバーやカーボンファイバーなど先端素材が導入されて記録も向上。男子世界記録の6m15cmは日本の信号機(5m〜5.6m)を軽く越えられる高さ。また、2階建住宅の屋根あたりに相当します。

走幅跳(Long jump)

走幅跳は、助走をつけて前方に勢いよく跳んで跳躍距離を競います。跳び方のスタイルは空中で脚を回転させる「はさみ跳び」もしくは、跳んだ瞬間に身体を後方に大きく反らせてから前屈みになる「そり跳び」を用いる選手が多いです。

走幅跳は助走スピードが非常に重要であることから、短距離で速いタイムを保持する選手が活躍することもあります。

走幅跳の世界記録(2021年2月時点)

男子世界記録 8m95cm / 追い風0.3m マイク・パウエル(アメリカ) 1991年8月30日に記録
女子世界記録 7m52cm / 追い風1.4m ガリナ・チスチャコワ(旧ソビエト) 1988年6月11日に記録
男子日本記録 8m40cm / 追い風1.5m 城山正太郎 2019年8月17日に記録
女子日本記録 6m86cm / 追い風1.6m 池田久美子 2006年5月6日に記録

三段跳(Triple jump)

みなさんが一度は耳にしたことがあるであろう「ホップ・ステップ・ジャンプ」というワード。実は、三段跳のリズムを取る際に使われる言葉だということをご存知でしたか?

この3回跳んだ距離を競うのが三段跳なのです。

一歩目と二歩目は同じ側の足で踏み切り、最後は反対の足で跳ぶこの競技は、助走スピードやジャンプ力が必要となります。

三段跳びの世界記録(2021年2月時点)

男子世界記録 18m29cm / 追い風1.3m ジョナサン・エドワーズ(イギリス) 1995年8月7日に記録
女子世界記録 15m50cm / 追い風0.9m イネッサ・クラベッツ(ウクライナ) 1995年8月10日に記録
男子日本記録 17m15cm / 追い風0.9m 山下訓史 1986年6月1日に記録
女子日本記録 14m04cm / 追い風1.1m 花岡麻帆 1999年10月1日に記録

ちなみに、三段跳びの起源は諸説あり、アイルランドの神話(紀元前1800年以前)で川を飛び越える競技として行われいたものが原型と言われています。近代オリンピック競技としては第1回(1896年)のアテネ五輪からある競技です。

なぜ3段なのかというと、古代オリンピックの文献にしばしば15m以上の跳躍という記述があり、これを歴史研究家が「複数回ジャンプした競技の記録だ」と結論付けたため。つまり単なる解釈であり、確証はありません。結構いい加減なのですね(笑)

砲丸投(Shot put)

砲丸投に使われる金属製の球は、男性用で約7キロ、女性用で約4キロの重さがあります。この球を片手で投げ、距離を競います。

投げ方にも決まりがあり、野球ボールのような投げ方はファウル判定となってしまいます。片手で押すように投げるのがルールです。他の投てき競技は英語でThrow(投げる)という言葉が使われているのに対し、砲丸投げはShot Putという言葉になっているのはそのためです。

砲丸投げの世界記録(2021年2月時点)

男子世界記録 23m12cm / ランディー・バーンズ(アメリカ) 1990年5月20日に記録
女子世界記録 22m63cm / ナタリア・リソフスカヤ(旧ソビエト) 1987年6月7日に記録
男子日本記録 18m85cm 中村太地 2018年5月20日に記録
女子日本記録 18m22cm 森千夏 2004年4月18日に記録

円盤投(Discus throw)

円盤投は、選手自身が回転し遠心力を利用して円盤を投げ、距離を競います。円盤の重さは男性用で2キロ、女性用で1キロあります。

この競技では筋力はもちろんのこと、回転によって生まれた遠心力をいかに遠くに飛ばすエネルギーに変えられるかというテクニックが勝利の鍵だといえます。

また、円盤は風の影響を非常に受けやすいため、選手には風を読む力も必要になります。

円盤投げの世界記録(2021年2月時点)

男子世界記録 74m08cm / ユルゲン・シュルト(旧東ドイツ) 1986年6月6日に記録
女子世界記録 76m80cm / ガブリエレ・ラインシュ(旧東ドイツ) 1988年7月9日に記録
男子日本記録 62m59cm / 堤雄司 2020年3月27日に記録
女子日本記録 59m03cm / 郡菜々佳 2019年3月23日に記録

ハンマー投(Hammer throw)

ハンマー投は、砲丸の先にワイヤーがついたハンマーを投げて距離を競います。ハンマー全体の重さは、砲丸投と同じく男性用で約7キロ、女性用で約4キロの重さがあります。

選手は指定のエリア内で3〜4回転し、遠心力を利用してハンマーを投げます。非常に重量があるハンマーを持って回転するため、身体にかかる負荷は相当なもの。雄叫びとともにハンマーを投げる選手の姿に圧倒されることは間違いないでしょう。

ハンマー投げの世界記録(2021年2月時点)

男子世界記録 86m74cm / ユーリ・セディフ(旧ソビエト) 1986年8月30日に記録
女子世界記録 82m98cm / アニタ・ヴォダルチク(ポーランド) 2016年8月28日に記録
男子日本記録 84m86cm / 室伏広治 2003年6月29日に記録
女子日本記録 67m77cm / 室伏由佳 2004年8月1日に記録

2021年2月時点において、日本記録保持者は室伏兄妹。ハンマー投げ一家の実力はさすがといったところ。ちなみに、女子記録の室伏由佳選手の専門は円盤投げです。

やり投(Javelin throw)

砲丸投、円盤投、ハンマー投と異なり、投てき種目で唯一助走をつけて投げるのがやり投です。回転投法を使用しないため、まっすぐ走ってまっすぐ投げて距離を競います。

助走で溜めたエネルギーを、投げる瞬間に一気に放つことで飛距離が伸びる競技ですので、助走のスピードはもちろん、投げるタイミングも重要であるといえます。

やり投げの世界記録(2021年2月時点)

男子世界記録 98m48cm / ヤン・ゼレズニー(チェコ) 1996年5月25日に記録
女子世界記録 72m28cm / バルボラ・シュポタコバ(チェコ) 2008年9月13日に記録
男子日本記録 87m60cm / 溝口和洋 1989年5月27日に記録
女子日本記録 66m00cm / 北口榛花 2019年10月27日に記録

ちなみに、やり投げの起源は古代の狩猟からと言われています。これはなんとなくイメージできますね。槍を投げて大きな獲物を狩った人は尊敬を集めたことでしょう。

混成競技について

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混成競技は、男女ともに2日間にわたる長いレースとなっています。

【男子】10種競技(Decathlon)

1日目:100m、走幅跳、砲丸投、走高跳、400m
2日目:110mハードル、円盤投、棒高跳、やり投、1,500m

【女子】7種競技(Heptathlon)

1日目:100mハードル、走高跳、砲丸投、200m
2日目:走幅跳、やり投、800m

上記の競技内容から、混成競技では短距離や長距離走、フィールド競技といった幅広い競技要素が入り混じっているのがお分かりいただけるかと思います。陸上競技は種目ごとに求められる筋肉や資質が異なりますが、混成競技ではそれらが満遍なく高いレベルで求められます。そのため、混成競技の王者はいつしかキングオブアスリートと呼ばれるようになりました。

競技は得点方式となっていて、種目ごとの秒数、距離、高さといった記録をそれぞれの種目ごとの公式に当てはめて、得点を算出します。

注目は、過酷な2日間のレースの最後を飾る長距離走。この競技を迎える頃には選手たちの間に連帯感が生まれ、フィニッシュではお互いに肩を組んで健闘を称え合う光景が見られるでしょう。同じ志を持ったアスリート同士の賞賛しあう姿は非常に清々しい気持ちにさせてくれます。これも混成競技の見どころと言えますね。

混成競技の世界記録(2021年2月時点)

十種競技世界記録 9126点 / ケビン・マイヤー(フランス) 2018年9月16日に記録
七種競技世界記録 7291点 / ジャッキー・ジョイナー=カーシー(アメリカ) 1988年8月20日に記録
男子日本記録 8308点 / 右代啓祐 2014年6月1日に記録
日本記録 5962点 / 中田有紀 2004年6月5日に記録

陸上競技の種目別の特徴やルール【フィールド&混成競技編まとめ

走り幅跳びのルール

今回は陸上競技の中でも「フィールド競技」と「混成競技」についてご紹介しました。陸上競技は種目が幅広いため、あまり知らなかったという種目もあったのではないでしょうか。

この記事を読むことで、競技を観戦する際の参考になれば幸いです!

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