歩きを競うスポーツ“競歩”何をしたら失格になる?精神力がキモの過酷な世界!!

陸上競技
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歩きを競うスポーツ“競歩”何をしたら失格になる?精神力がキモの過酷な世界!!

みなさん、ゴールデンウィークはどう過ごされましたか?どこかへ旅行へ行かれたり、ゆっくりと公園をお散歩したり…という方もいらっしゃるかもしれませんね。

ふと公園を歩いていて、歩くということが競技になるスポーツがあることを思い出しました。

そう、競歩です。

みなさんもご存知のスポーツであるとは思いますが、この“競歩”。一体どんなスポーツなのでしょうか?

テレビなどの中継で観戦していると、独自のフォームと共に気になるのが、判定員の存在ですよね。
マラソンには殆ど居なかった、審判がいたるところにいるのです。

この審判の方々、選手の歩きの何を見ているのでしょうか?

今回は、そんな競歩の疑問に迫ってみました!!

競歩には、厳密な“歩き”のルールがある

一口に歩くと言っても、競歩にはとても厳しいルールがあります。

いずれかの足が常に地面についていなければならない

通常、人が歩いている時は左右いずれかの足が地面についています。しかし、走った時を思い出してみるとどちらの足も地面についていない、浮いた状態がわずかながらありますよね。
つまり、これを破った場合は選手が歩いておらず、“走った”とみなされてしまいます。
このルールを破ってしまった場合はロスオブコンタクトという反則になってしまいます。

地面についている足は、地面と乗直になるまで膝をのばさなければならない

できるだけ早く早く歩こうとして、歩幅を稼ぐために大きく足を踏み出して大股で歩こうとした場合、このルールを違反してしまいます。そして大変危険な歩き方にもなってしまい、怪我や事故の原因となってしまいます。この競技は、あくまで歩きのフォームを崩してはいけないのです。
そのため、地面についている足は、地面と乗直に伸ばさなければなりません。
このルールを破ってしまった場合は、ベントニーという反則になってしまいます。

ルール違反には二段階ある

ルール違反は二段階あり、一段階目は“注意”。サッカーでいうイエローカードになります。
しかし、イエローカードと違う点は注意に関しては何度されても失格になりません。
完全に先述した二つのルールを違反する基準には達してはが、今後違反してしまいそうな歩きをした選手には、
そして二段階目は“警告”です。
これは明確にルール違反に該当する歩き方をした選手に提示されます。一度では失格になりませんが、合計で三回、この“警告”を受けてしまうと残念ながら失格となってしまいます。

さらに、世界規模の大きな大会などではこの警告の“三回ルール”が無い場合もあり、一度の“警告”で主審による独自の判断で失格となる場合もあります。

競歩に一番大切な物は、精神力!?

選手は常にこの審判の目にさらされながらも、スピードを出し他の選手と競うのです。
はやる気持ちをおさえ、冷静にフォームを保ち続けながらも、スピードは決して落としてはならない、陸上競技のなかでも異色の実力が求められる競争の世界です。
このことから、競歩は非常に精神力を必要とするスポーツであることがわかりますね。
ゴール直前に警告を受け、無念の敗退をする選手や、なんとゴールしてから警告の集計がなされ、ゴールしたのちに失格が言い渡されるケースもあります。

そのメンタルへの影響からか、競歩というスポーツは、競技自体を継続して挑戦していくこと自体がとても過酷と言われています。

驚きの競歩の選手のスピード

そしてそんな競歩ですが、よく徒歩五分と言われた場所に実際向かってみると十分程度かかる場合がありますよね。
そんなときに『競歩レベルで歩いたら五分ってことかもね』というような冗談をよく言うと思うのですが…。
実際のところ競歩の選手ってどのくらいのスピードなのでしょうか?
なんと…
3000m競歩の世界記録は10分47秒だそうです。

人の普通の歩く速度は、時速4000mといわれていますから、普通の人の6倍速近くで歩いている計算になります。

この記録は世界記録として認定されていますから、この速度を、ルールを意識しながら破らずに歩ききったという事になりますよね。
恐るべし、競歩の選手!!

歩くということは日常に染み付いた行動ですから、その凄さもどこかピンとくる所があり、それが競歩の面白いところかもしれません。

みなさんもぜひ、競歩をご覧になる機会がありましたら、その無駄のないフォームと、足に注目して観戦してみますと、より一層深く面白い競歩観戦となるかと思います!!そして選手の気持ちになりながら、応援してみましょう…!!

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