波と風を味方にした者が勝者となる!セーリング競技の特徴や種目の種類を解説

セーリングとは? そのほかのスポーツ
そのほかのスポーツ

大きな帆を立てて大海原を進んでいくセーリング。大自然の中で行われるこの競技では、自然を読む力と熾烈なポジション争いがその見どころ。

この記事では、セーリングの起源や種目の違いなどの豆知識をご紹介します!

セーリングとは?

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セーリングとは、ヨットにつけたセール(帆)で風を受けながら海の上を走るスポーツのことです。

海上に設置されたマークとマークの間を決められた回数と順序で回り、到着順を競います。自然環境に影響されやすい競技なので、波と風を的確に読みながら操縦しなければなりません。

セーリングの起源

セーリングはオランダで発祥し、地方の探索や物資輸送を目的として海を渡るために誕生しました。誕生当時はエンジンも蒸気機関も開発されておらず、波と風を読みながら目的地まで船を進めていたのです。1660年にイギリス国王とヨーク公がヨットレースを行ったことが、競技のはじまりだといわれています。

オリンピック競技としては、1896年の第一回アテネ大会から正式種目となっていますが、1960年のローマ大会の際に統一ルールが制定されるまでは幾度となくルールの変更が行われていたようです。

ヨットはどうやって前に進んでいくの?

海上のマークは、風上と風下にそれぞれ設置されます。セーリングは風下側からスタートするので、向かい風が吹く中を進むことになり直進は不可能です。そのため、セールで風を受けながら山登りのようにジグザグに進んでいきます。

複数のヨットが一斉にスタートするので、熾烈なポジション争いが発生します。選手たちは波や風を読みながら的確なポジションを確保するために戦略を練りながらヨットを進めていきます。

こちらは2016年のリオ五輪のフィン種目の競技風景です。体重移動を繰り返しながらうまく波と風を味方につけて進む様子が力強く美しいですね。

セーリングの種目

セーリングの種目の種類

セーリングの種目はヨットの大きさによって分類されており、種目ごとに違った見どころがあります。

以下は種目別の特徴と見どころです。

ウィンドサーフィン

ウインドサーフィンは、全長2m86cmのボードに帆をつけた一人乗りの種目です。オリンピックでは男子RSX級と女子RSX級の2種目が行われます。

スタート時は風が弱い時には、全身の力で帆を動かしてボードを進めていく「バンピング」というテクニックが使用され、各選手のフィジカルが試されます。反対に、強い風を受けたときには最高時速50kmにも達し、海上を滑るように進む姿は爽快感たっぷり。

レーザー級

レーザー級は世界で最も普及しているセーリング種目です。全長4m23cmのヨットを使用した1人乗りの種目です。男子と女子ではセールの大きさが異なり、比較的小さなセールを使用する女子種目はレーザーラジアル級と呼ばれます。

フィン級

フィン級は、レーザー級よりほんの少し大きい全長4m50cmの一人乗りの種目。セーリング競技で最古の種目ですが、開催は2021年の東京五輪が最後となります。

470級(よんななまる級)

ヨットの全長が470cmであることから名付けられた470級は、2人乗りの種目です。大きな帆であるメインセールと舵取りを担当する「スキッパー」と、小さな帆であるジブセールと船の傾きを調整する「クルー」によってヨットを操縦します。

2人の体重合計が130kg前後が最適といわれる種目であり、小柄な日本人に最も適しています。過去の五輪でも日本人選手がメダルを獲得した実績がありますので、東京五輪でもメダルへの期待が高まる種目です。

49er級

ヨットの最高速度が40キロに達することから、「海のF1」の異名を持つ49er級(女子は49erFX級)。全長4m99cmの大きなセイルを使用する2人乗り種目です。

大きなセイルは風の影響を大きく受けるため、強風が吹いたときには全体重でセイルを操作します。時にはヨットから大きく身を乗り出すこともある迫力ある種目です。

フォイリングナクラ級

フォイリングナクラ級は、ヨットが空を飛ぶ爽快感あふれる種目です。「ヨットが飛ぶ?」と疑問に思われる方が多いと思いますが、フォイリングナクラ級で使用するヨットには水中翼があり、揚力で浮き上がることができます。

この種目は男女ペアで行い、2人のチームワークがぴったり合うとヨットが常に空を飛び続けるのです。

セーリング競技の豆知識まとめ

時間とともに変化する自然を読む力と、臨機応変な操縦技術が求められるセーリング。強い風や波が発生したときには、選手が身体全体を使って力強くヨットを操縦する姿を見ることができます。

海上の熱い戦いをお見逃しなく!

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