フィギュアスケートの“フィギュア”ってなんのこと!?現代と違うフィギュアの原点

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フィギュアスケートの“フィギュア”ってなんのこと!?現代と違うフィギュアの原点

みなさん、フィギュアスケートはお好きですか?美しい衣装をまとった選手たちが、優雅に音楽に合わせて滑る姿は、スポーツだということを忘れてしまいそうなくらい素敵ですよね!!

そんなフィギュアスケート。
どうして、“フィギュア”スケートなのでしょうか?
フィギュアというと、私たち日本人はどうしてもアニメキャラクターなどのプラスチック製の模型をイメージしてしまいがちですが…

フィギュアスケートの“フィギュア”って一体どういう意味なのでしょうか?
今回はそんなソボクな疑問に迫ってみました。

フィギュアスケートのはじまりはとてもシンプル!?

フィギュアスケートは今でこそとても華やかなスポーツですが、意外や意外。初めの頃はウィンタースポーツの中でもとてもシンプルなルールでした。

フィギュアスケートが始まったのは17世紀の半ば。ただ氷上を滑るだけのスケートに物足りなさを感じたオランダ人の貴族たちが編み出した、片足で氷上に曲線を描きながら優雅に滑りだした『ダッチロール』が起源といわれています。

そのダッチロールに関心を抱いたイギリスの上流階級の人たちが、曲線を滑る技術に磨きをかけてスケートの曲線滑走術を次々に編み出し、そうしているうちに氷上に図形(フィギュア)がいくつもうまれ、その図形をどれだけ正確に滑ることができるかが目的のスケート競技が誕生します。

それが、のちにフィギュアスケートと呼ばれるようになりました。

フィギュアスケートとは、図形のスケートという意味だったのですね。

やがてエキサイティングな技が続々登場

そして時代が進み、1892年には国際スケート連盟ができ、フィギュアスケートはれっきとした競技へと進化していきました。
しかし、時代が進むにつれて見た目に地味な規定競技は人々の関心から外れていき、華やかでエキサイティングなフリースケーティングが重視されるようになっていきます。

そしてとうとう、1990年を最後に、氷上に図形を描く規定演技はリングから姿を消しました。今でいうショートプログラムの誕生です。

“フィギュアスケート”とは、かつての競技であった図形を描く規定競技があったころのなごりだったのですね。

実はあの伊藤みどり選手もしていた、規定競技

さて、1990年を最後に姿を消してしまった規定競技。行われていた当時はコンパルソリー(規定)競技と呼ばれていました。

実はかつてトリプルアクセルの代名詞として活躍、伝説的な存在であった伊藤みどり選手も、1988年にコンパルソリー競技に挑んでいたのです。

パワーやスピード、瞬発力にさらにスタミナまで持ち合わせていた伊藤みどり選手でしたが、実は何よりも正確性を問われるコンパルソリー競技は苦手だだったそうです。

伊藤みどり選手が現役のうちに、コンパルソリーは廃止されましたから、彼女にとっては朗報であったかもしれませんね(笑)

当時から競技時間が長く、見た目も地味なコンパルソリーは観客から不評だったため、テレビ放送もほとんど行われませんでした。そのためか、コンパルソリー競技はフィギュアの原点であったのに、知らない人も多いのです。

コンパルソリーは、すべての基礎

しかし、現在もフィギュアスケートの選手たちはこの規定の図形を描くコンパルソリーを、練習として日夜行っています。コンパルソリーをしっかりと練習することによって、スケートのエッジの正確さや、ステップの美しさ、スケーティングそのものの質を高めることができるからです。

コンパルソリー練習選手

現在の花型であるジャンプでさえも、失敗の理由を探るためにコンパルソリーを滑り、体の重心のズレを整えたり、どう身体を動かしたら正しいエッジに乗れるか、などを知ることができるそうです。

一見地味でつまらないフィギュアスケートの原点、コンパルソリー(規定競技)。

フィギュアスケートは、コンパルソリーにはじまり、コンパルソリーに終わるのかもしれませんね。